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窓を飾る 生地を活用する楽しさ – コラム Adagio

 

初めてヨーロッパの地に立った時、そしてそれから滞在していた期間、空気が違うと同時にどうしてこんなに町並みが美しいのだろう・・・と感動したことを鮮明に覚えています。

ヨーロッパの国々の多くは、日本と違い地震の心配をする必要がなく、昔からの建物が整然と残っているせいもありますし、建物自体に統一感があるという理由も大きいと思います。
ドイツなどでは屋根瓦一枚にしても色合いがある程度の幅の範囲内であれば価格的に優待されているというのも大きいでしょう。
日本はそれぞれの趣向で家を建てることも出来ますので統一感を出せと言う方がまず無理な話です。
それにしても、例えば玄関や窓1つだけとってもどうしてここまで違うのか・・・?
当時大学生であった私が日本のそれと比較してまず見つけた相違点が窓枠でした。

西欧では窓枠の多くが木製ですが、日本ではアルミサッシが大部分を占めています。現在では白や黒などの枠組みが建て売りなどでも当たり前に見られるようになりましたが木枠の窓を見なれていると、何故か味気なく感じられます。
アルミサッシに至ってはどんな洒落た家でも、それだけで魅力が半減してしまうものです。
和風邸宅でもこれは同じですね。縁側に出るのにも台所にしてもやはり木枠が一番しっくりします。

それ以外に何が違うのだろう・・・・。と違いを考えれば次に浮かんだのはやはりカーテンの使い方でした。
今でこそカフェカーテンなどで外からでも中からでも魅せてくれる窓も見つけられます
が、それでも日本人にとって、カーテンは1に室内を隠す為のものであり、2に日差しや室内の気温調節であったり、遮音の補助であったり、と機能重視の傾向が強いと言えます。
西洋ではカーテンは窓を飾るファブリックであり、それゆえ壁紙との色合いや模様の兼ね合い、スタイル、ペットカバーやソファ、クッションなどとの統一性など多様な形へと姿を変えて住人も通行人にも楽しみを与えてくれます。
ラルフローレンやローラアシュレイなどが部屋全体のコーディネイトがとても美しく提案されているのを見ると、日本ではまだまだカーテンはプライバシーの保護かつ窓だけのものと言う使い方しか浸透していなくて勿体ない事この上ないですね。
これからの季節、新しい年度に合わせて引っ越しや新生活を始める機会も多いでしょう。
それを切っ掛けに、単なるカーテンとしてだけではなく、同じ生地でクッションカバーや小窓を飾るカフェカーテンなど、コーディネイトを展開してみてはいかがでしょう~??
余った生地で簡単に自宅で作れるランチョンマットや小物類などの活用法を提案してみるのも、インテリアに興味を持ってもらう第一歩となるかもしれませんよ。

 

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