エスクローファイナンス(東京都新宿区)は7月12日、最近の収益不動産への投資の活発化や低炭素建築物の増加を受けて、共同住宅・大規模木造建築物を手がける建設会社向けに建築事業資金の「出来高融資サービス」を本格化すると発表した。
出来高融資サービスは、住宅会社を対象に、着工から引き渡しまでの出来高に応じて工事資金を融資するもの。今回、融資対象を規模の大きな工事を行う建設会社にも広げる。
共同住宅や大規模木造では、施主が着工時に請負代金の一部を支払い、竣工後に金融機関の融資を受けて残額を支払うのが一般的。こうした支払い条件下において建設会社は、工事期間中の事業資金を自社の企業与信で金融機関から調達する必要がある。ただし、工事規模が大きくなると、調達金額が不足し受注を断念せざるを得ないケースも出てくる。
そこで同社が、たとえば月ごとに工事の出来高を査定し、それに見合った融資を行うことで建設会社の受注を支援。また、工事には完成保証を付保し、仮に建設会社が倒産してもバックアップビルダーが工事を引き継ぐしくみを採用する。