海外通信では、海外で暮らす町田ひろ子アカデミーの卒業生が、現地で感じる日々のことをレポートします。
2013年6月19日〜22日
来年、ブラジルで開催されるサッカーワールドカップの
前哨戦とも言うべく、コンフェデレーションズカップがブラジルの
5都市で行われ・・・
日本代表もアジアのチャンピオンとして出場すると言うので、
4泊5日の日程を組み、第2試合のイタリア戦と第3試合のメキシコ戦を観戦してきました。
もとい、応援に行ってきました!
相手は当然、各大陸のチャンピオンばかりですから強豪揃いです。
日本にとって地球の反対側の遠い遠い国での、しかも更に
南米の玄関口であるサンパウロから飛行機で3〜5時間の
地方都市での試合に、応援も少なく寂しいのではないか・・・
などと思い、サポーターを代表するような気持で飛んで行きました。
イタリア戦の会場はほぼ満員、しかもまるで日本で観戦してるのかと思うくらい、会場全体が日本の応援でした!
その殆どは地元Recifeのブラジル人です。
試合そのものも、いきなり日本が2−0とリードし、
が気の毒なほどでした。
それにしても、さすがサッカー強国ブラジル!
地響きが起きてるかのような応援の声は迫力で、訓練されたかの
ような統性感。ゲームの観方が成熟しています。
よその国同士の試合にブラジル人で満員の会場。
国歌斉唱では君が代をハミングしていた。
柔道黒帯を締めて日本を
応援するブラジル人。
ちょんまげとお姫様のかぶり物のブラジル人カップル。
この姿でとても静かに、自然体で観戦。
試合結果は、接戦の末、残念ながら負けてしまいましたが
これまで見たことのないような素晴らしい、感動の内容でした。
こちらのテレビのスポーツニュースでも、“サムライの死闘“と
日本代表の健闘ぶりを称えていましたが、
本当にまさに死闘でした。
試合の帰り道、周りを歩いているブラジル人皆が『もう一息だったね、日本は素晴らしかったよ!』と握手を求め、そして肩をたたいて行き、『ジャポン! ジャポン!』と大合唱していました。
それが地下鉄の中でも続いていました。
こうした日本への応援は“敵”になり得るイタリアに勝たれては困るから・・・、と言う人もいますが、私にはサッカー強国ブラジルの余裕に思えました。
まだ“ひよ子”に見える日本にエールをおくっている部分もある思いますが、何よりサッカーを楽しむライフスタイルが、“よその国”同士の試合に家族で観戦し、叫び、歌い、熱くなり・・・最高に満喫する術を心得た、そんなひとときに見えました。
そう言えば、ブラジル人同士、イタリア応援組と日本応援組が
ケンカをしているなんて言う一場面もありました。
続く第3戦メキシコ戦は更に飛行機で1時間半のBeloHorizonteと
言う都市で行われましたが、ここでも満員の会場は日本の応援で
いっぱいでした。
試合前のピッチ。
日本代表が初めて姿を現した瞬間。
ウォーミングアップをすぐ目の前で
試合開始セレモニー。選手の入場と国歌斉唱。
お恥ずかしながら、大きな声で君が代を歌ってしまいました。
試合はどれも大変な盛り上がりでしたが、
実は、開催各地でワールドカップの為に建設されたスタジアムの
過剰な建設費用に抗議する大規模なデモが行われていました。
デモは時間が予告されており、会場付近は警戒体制ではあった
ものの、危害が及ぶこともなく安全でしたが、
サッカーを何より楽しむライフスタイルがある一方で、スタジアム
建設より大切な税金の使い道があるはずだ!と訴える若者が多い
ことも、今のブラジルの姿だと知らされました。
Recifeの街
イタリア戦が行われたRecifeはサンパウロから飛行機で北へ
3時間半の海沿いの街。
何より空が真っ青!!
空ってこんなに青かったんだ!と思うくらい真っ青です。
街を歩いていると、
『昨日の試合は惜しかったね!日本はいい試合をしたよ!』
なんて必ず声をかけてくれ、やさしくて親切な人たちばかりです。
なんとも時間の流れがゆったりとしていて、おじさん達は海岸に出て、
ゲームに興じたりおしゃべりをしています。
通りかかると必ず声をかけてくれ、一緒にやろうと言います。
この空の青さ!
危険!サメが出る!
平和な海岸の20mおきにこの看板が立っている。
『なんだよ〜!行っちゃうのかい!』
こちらは真剣勝負。
Recifeはあらゆるものに宗教(カトリック)を象徴するモチーフや色使いが施されています。
特に色は、赤や黄等のビビットカラーがよく見られました。
海岸線に発つ売店小屋。屋根の形状が特徴。
海岸沿いに建つ教会。
空、海、街に調和していました。