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海外通信<ベルギー編>「小さな国での大きな出来事」

海外通信では、海外で暮らす町田ひろ子アカデミーの卒業生が、現地で感じる日々のことをレポートします。

今年の4月末、オランダで王位継承がありました。
女王の時代が長く続いたオランダにとっては百何年ぶりに王の時代がやってきた記念すべき時でした。
このことは、おそらく日本に住んでいる方々も皇太子妃雅子様の久しぶりの海外でのご公務ということでご存知かと思います。

私はそのお隣、ベルギーに住んでいますが、実は先月、我が国でも王位継承が行われました。

しかし、私がインターネットで見た限りでは、日本ではあまり話題になっていないようでした。

四国よりちょっと大きく九州よりちょっと小さい国、ベルギー。
何か特別なことがないと取り上げられませんよね。。

ということで、ささやかながら当日の様子をここでご報告することにします。

7月21日はNational Day、建国記念日で、新国王の即位式はその日に行われました。

前国王が退位を表明したのがわずか2週間ちょっと前でした。
「そんな直前なんだ・・」と思いながら、今年はNational Dayが日曜日に重なったことから、普通の日曜日として朝から家でのんびりするつもりだったので、テレビで様子を見ていました。

テレビは大きくはっきり様子を見ることができていいなあ・・と思いつつ・・・
やはりうずうずしてきたので予定を見てみると、王宮のバルコニーからの新国王のご挨拶があるというではありませんか。

さっそく炎天下、王位継承のその時を肌で感じに行きました。

王宮の近くまで来ると、騎馬隊に出会いました。
雰囲気あります。
気持ちが盛り上がってきました。

男性だけかと思っていたら、よく見ると結構女性がいました。
かっこいいです。

王宮前広場にたどりつきましたが、予想通りの人・人・人。

まだお出ましになっていないようだったので、とにかく人をかき分けバルコニーに近づいて行きましたが、この距離でタイムアップ。
一応米粒より小さいんじゃないかと思われる新国王と王妃のお姿を拝見することができました。
(写真右上、わかりますか?)

お姿を拝見できたのはほんの一瞬。
せっかなので、もう少し余韻に浸ろうと、人が引くまで待ってみました。

やっぱりどこにでもこういう人、いるんですね。
場が盛り上がるので私としては大歓迎。

さて、人が引いた王宮前。
私が気になったのは、広場に並べてあるイスの向き。
逆な気がしませんか?

その向かいには、こんなステージが設えてありました。
何かこのステージでショーでもやるのかな?
だからさっきのイスも王宮とは逆向き??

夕方帰宅してテレビで見てわかったことですが、
イス、逆じゃなかったんです。
夕方軍隊の行進があったのですが、それを見るためにおかれたもので、
実はステージもショーをやるためではなくて、
王宮を背景に軍隊の行進をご覧になる王室の方々のお席だったのです。

即位式の一日の最後の締めくくりとして、
王宮にて23時から盛大に花火が打ち上げられました。

中心に近い自宅からも楽しむことができましたが、様子をテレビで見てみると、この夜遅くに王室の方々も先ほどのステージから花火を楽しんでおられました。

各国から要人を招いての晩餐会など形式的な公務に追われることなく、
記念すべき1日を新国王ご自身が楽しまれていらっしゃる様子が私にとっては印象深く新鮮でした。

東京校卒業生 増子 晶子