会見する早川博代表理事
住宅瑕疵担保責任保険協会(東京都港区)は、既存住宅の現況検査(インスペクション)を行う技術者の登録制度を創設する。技術者を養成することでインスペクションの普及を図り中古住宅の活性化につなげるとともに、中古住宅売買瑕疵保険の加入検査を一部簡略化できる措置を設け、保険加入の負担を抑えることで保険加入を促す。同協会は、この登録制度の技術者講習会を11月20日東京会場を皮切りに、全国10会場で開催する。
講習会の対象は建築士事務所または登録住宅性能評価機関に所属する建築士か適合判定資格者。既存住宅売買瑕疵保険の検査基準と、国土交通省が定めた「既存住宅インスペクションガイドライン」の内容に準拠したテキストを使って講習会を実施し、修了考査で一定の水準を満たした者を保険協会が検査技術者として登録する。有効期間は約2年間で、更新制とする予定。
登録検査技術者が検査を行った場合、中古住宅売買瑕疵保険の加入時に必要な現場検査を書類審査で代替でき、利用者の負担が抑えられる。
また、今回の資格の創設とほぼ同じタイミングで各保険法人が、保険金500万円、保険期間1年間という割安な保険商品を投入予定。現行よりも3~5万円程度安く保険に加入できるようになる。
講習会の受講・登録費用は税別2万5000円。協会では、初年度1400人の受講、1000人程度の検査員登録を目指す。