最新のJAPANTEXはこちら

LIXIL住宅研究所 家族の"強靭化"を実現、災害時に1カ月自給できる家 – オンライン記事

<LIXIL住宅研究所はコンセプトホーム「レジリエンス住宅CH14」を開発。災害時に1カ月自給できる仕組みや、快適な睡眠を実現する技術を導入することにより、家族の”強靭化”を図る。>

LIXILzyutaku2.JPG 同社は2008年からコンセプトホームの開発を行い、そこに盛り込んだ技術を翌年に販売する商品に導入してきた。今回のコンセプトホームは、「レジリエンス」(強靭化)をコンセプトとし、「ライフライン」「健康」「ライフステージの安心・安全」「絆」という4つの観点から開発を行った。

太陽光発電とLPGのW発電
 まず、「ライフライン」のレジリエンスについては、LPG(ハイグレード天然ガス)を燃料としたコージェネレーション(1kWh)と太陽光発電(4kWh)を導入。両者を同時に利用してW発電することにより、住宅内で使用するエネルギーの100%を自給自足できる。

 また、ガスコンロの燃料としてもLPGを利用でき、非常時にガス管からのガスの供給が止まっても、日常生活に必要なガスを住宅内に1カ月以上供給することが可能。ちなみに、LPGの残量が40%になると、タンクに設置してあるセンサーから業者に信号が発信され、LPG充填車がタンクにLPGを充填しに来る。このため、タンク内のLPGが40%を切ることは起こりにくいという。 

 エネルギーの分野以外でも、非常時の対策を強化した。非常時用の水や食料などを備蓄しておける「レジリエンス倉庫」を玄関脇に設置。さらに、野菜工場や家庭菜園も備え、食料の自給自足も実現する。

ブルーライトを6分の1に良眠をサポート

 同社は「健康」のレジリエンスとして、眠りに注目。良好な眠りを得るために、睡眠障害の一因となるブルーライトを低減する照明計画を寝室に導入した。

 夜間の照明に暗い電球色の照明を採用。眠る1~2時間前からしだいに暗くしていくように自動制御する。これにより、眠気を誘発するメラトニンの分泌を促し、スムーズに眠りに入れるようにする。

ヒートショック予防や家族の絆を強める設計も
 「ライフステージ」のレジリエンスとして、ヒートショックを予防する空調システムを導入。浴室の給湯時、居室と脱衣所の温度差が5度以上あると、脱衣所の暖房を自動的に開始する。居室と脱衣所の温度差を少なくすることにより、血圧の急変を予防。脳卒中や心筋梗塞などのヒートショックを起こすリスクを低減する。

0