2013年も終わりを迎えようとしている。2012年末に誕生した第二次安倍内閣。2度目の挑戦となる新首相は、大胆な経済政策を打ち出し、アベノミクス効果を日本経済にもたらした。日本経済浮揚の兆候は2013年に入っても続き、株高と円安が進み、長らく続くデフレ経済からの脱却へ向けた期待感が膨らむ一方だ。
また、2020年の東京オリンピック決定という明るいニュースによる、社会全体のムードも良い方向へと転がり出しつつある。
その一方で、2014年4月1日からの消費税率引き上げが決定するなど、不安材料があることも事実。中国をはじめとする近隣諸国との外交関係も気になるところだ。
住宅業界に目を転じると、消費税増税前の駆け込み需要の影響もあり、多くの企業の業績が好転し、過去最高の業績を達成する企業も少なくない。リーマンショック以降の苦しい時期を完全に抜け出し感がある。
しかし、好業績のなかで口元が緩む企業が少ないのも事実。むしろ、消費税増税後の反動減に向けて、今から気を引き締めるという雰囲気の方が強いのかもしれない。
果たして、2014年はどんな一年になるのだろうか。2013年の重大ニュース、さらには社会やマーケットの変化を端的に表現する数字の変化を示しながら、住宅業界の未来予想図を考察していく。