<積水ハウスは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)を具体化した「グリーンファースト ゼロ」を発売した。2014年度までに「グリーンファースト ゼロ」の比率を60%にまで高めていきたい考えだ。>
断熱性能を3割アップ、パッシブ技術も導入
グリーンファースト ゼロでは、ZEH化を可能にするために、構造躯体の断熱性能を3割向上させている。断熱材の仕様を見直したほか、開口部にはアルゴンガス封入複層ガラスを採用した高断熱サッシを採用。これによって、関東以南でも北東北エリアに匹敵する断熱性能を発揮する。
なお、現在の同社の標準仕様は次世代省エネ基準レベルになっているが、10Kのグラスウールに換算すると、壁と床で115㎜、屋根で200㎜の断熱材を施工している。新しい仕様では、壁131㎜、床244㎜、屋根263㎜となる。このハイグレード断熱仕様に変更するための費用は坪当たり1万円程度だという。そのほか、高効率エアコン、LED照明などを採用することで、設備面からも一次エネルギー消費量を削減していく。
パッシブ技術も導入する。軒下空間や大開口サッシなどにより自然とつながる開放的で快適な空間を演出する。
3電池の「見守り」機能を持つHEMSを標準搭載
グリーンファースト ゼロでは、エネルギーの見える化だけでなく、太陽電池、燃料電池の発電量と蓄電池の運転状況も見える化する機能を備えたHEMSを標準搭載している。
クラウドコンピューティングを活用し、居住者が外出先から運転状況を確認できるだけでなく、積水ハウスもチェックできるため、より安心して3電池を使用できる。
まずは2013年度に新築戸建住宅の40%を目指す
同社では、軽量鉄骨住宅だけでなく、木造住宅「シャーウッド」でもグリーンファースト ゼロ仕様を用意した。
価格は、それぞれの本体価格に燃料電池115万円、HEMS8万円、太陽電池175万円(いずれも国の補助金含む)、蓄電池170万円または200万円、高断熱仕様約20万円をプラスした金額になる。
まずは2013年度中に新築戸建住宅の40%をグリーンファースト ゼロにし、2014年度には60%にまで高めていきたい考えだ。