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インスペクション指針を策定、普及促進図る 国交省

 国土交通省はこのほど、住宅購入検討者が中古住宅の取引時点の物件状態・品質を把握できることを目的に、検査者の技術的能力の確保や検査の項目・方法などのあり方をまとめた「既存住宅インスペクション・ガイドライン」を公表した。

 同ガイドラインでは、現況検査の内容について、「基礎、外壁などの住宅の部位ごとに生じているひび割れ、欠損といった劣化事象および不具合事象の状況を、目視を中心とした非破壊調査により把握すること」とし、電磁波レーダーなどを用いた鉄筋探査やファイバースコープカメラなどの機器を用いた検査については、「一定の追加費用負担が生じることから、追加的に検査実施することが考えられる」とした。

 検査者については、住宅建築や劣化に関する知識、検査方法や判定に関する知識・経験を求めたほか、「講習などの受講により必要な知識・経験などを補う事が必要だと考える」と要求した。

 同ガイドラインの位置付けについて、「使用を強制するものではなく、個別業務の内容については、契約内容として決定されるべきもの」としつつ、「事業者による適正な業務実施を通じて、既存(中古)住宅インスペクションに対する消費者などの信頼の確保と円滑な普及を図ることが目的」となっている。