永大産業(大阪府大阪市)と三菱樹脂インフラテック(東京都中央区)は、蓄熱機能をもつ木質フローリング+放熱パネルを組み合わせ、再生可能エネルギーを使った床の冷暖房を可能にする「次世代蓄熱フローリングシステム」を共同開発した。
住宅用床材として広く普及している12ミリの木質フローリングのなかに5ミリ厚のゲルシート状潜熱蓄熱材を封入。これを専用の放熱パネルと組み合わせた。
潜熱蓄熱材は、設定温度の28度を堺に個体から液体へと変化する際に熱を放出または吸収する。
この特徴を生かして、冬場は太陽熱や廃熱などでつくられた40〜60度の温水を放熱パネル内の架橋ポリエチレン管に循環させ、その熱を潜熱蓄熱材にたくわえてゆるやかに放出させる。一方、夏場は、昼間の室内の熱を潜熱蓄熱材が吸収し、温度を下げるはたらきをする。
今後は設備機器メーカーやハウスメーカーを対象に利用を呼びかけるとともに、研究機関と連携して省エネ効果の検証を進め、2014年春以降の発売を予定している。