商機創出「JAPANTEX2013」初出展
糸を原点にインテリア紡ぐ/金亀糸業
繊維ニュース記事 2013年09月27日(金曜日)
金亀糸業(東京都中央区)は、初の「ジャパンテックス」で、クッションやスリッパ、カーテン、テーブルウエアなどに最適な「オリジナル モアレ」「グログラン ドット」のファブリックをメーンに出展する。
1893(明治26)年創業の同社は今年120周年を迎えた。社名の“金亀”は、創業者の出身地である滋賀県の彦根城(金亀城)から正式に認められたもの。同社7大ブランドの一つ、亀の登録商標が付いた家庭用縫糸「金亀印」は、家庭用縫糸のロングセラーだ。
明治・大正・昭和・平成――連綿と続く歴史のなかで、絹糸に始まり、糸類全般からパッチワーク関連、シルク製品、手芸用品、縫製雑貨、産業資材などに業容を拡大。宮内庁御用達の絹糸の献上から、“絹を着て健康になろう”をコンセプトにした東京・巣鴨のショップ「絹康屋(けんこうや)」まで、伝統を生かしつつ、新たなことに取り組んできた。
同社はまた、日本におけるパッチワーク文化普及の“陰の立役者”とも言える。輸入糸がまだ珍しかった約30年前、同社はスウェーデンから「モンリッキー」という糸を輸入・販売した。
ある雑貨チェーン店で大量に売れている理由を探ったところ、アメリカンパッチワークに使われていることが判明。そこからキルト作家や婦人雑誌などと連携・啓発することで、パッチワーク文化が一気に広がった。
今年で21回目となる「インターナショナル・キルトウィーク横浜」(11月14~16日)の立ち上げや、日本最大級の手作りホビーフェア「日本ホビーショー」などにも貢献する。その根底にあるのは、「1本の糸を原点に、糸を通して心と心を結ぶ企業でありたい」(4代目・栗田和雄社長)という理念だ。
ジャパンテックスで披露するファブリックは、上品なモアレ調とドットを入れたグログラン調で、欧州の雰囲気を漂わせながらも、日本の高い品質レベルを満たすように、針通しの良さや染色堅ろう度を高めている。
糸と生地に精通した老舗ならではの伝統と革新性を生かし、高付加価値のインテリア材料として提案する。
詳細はリンクを