大京(東京都渋谷区)と近鉄不動産(大阪市天王寺区)が横浜市都筑区の約8600平方メートルの敷地で、太陽光発電や蓄電池などのエネルギー設備機器と自然な風の流れを促すパッシブデザインを融合させた総戸数221戸のスマートマンション「ライオンズ港北ニュータウンローレルコート」の開発を進めている。12月中旬に第1期72戸を販売する。
開発敷地内にはマンションのほか、ビオトープ(生物生息空間)を設けた池や森、道を計画。敷地の約30%を緑化する。
エネルギー設備機器はこうした緑地の維持管理に活用する。太陽光で発電して蓄電池に貯めた電気で、敷地内に設置した井戸から水をくみ上げる。井戸水を池などの水源や、植栽の水やり用として利用。緑地の維持管理にかかる電気代や水道代について、年間180万円軽減する。同時に、植栽の光合成による蒸散効果や木陰の冷却効果で創出されるクールスポットで、気圧の変化から発生する涼しい風をマンションが取り込む。各住戸に、扉を閉じた状態でも換気できる玄関ドアや通気ルーバーが付いた居室用のドアなどを採用して、快適な室内環境を作り出す。大京がLIXIL協力の下、行った検証によると、このパッシブ設計効果でエアコンの使用量を約31%抑えるという。
同物件は都筑区北山田5の17に立地。横浜市営地下鉄グリーンライン北山田駅徒歩12分。専有面積は67~108平方メートル。販売平均坪単価は201万円。
11月27日現在、問い合わせは約1000件、マンションギャラリー来場は約300組。来場者の平均年齢は40.1歳で地元都筑区と港北区からで6割を占める。事業出資比率は大京が70%で近鉄不動産が30%。