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国交省、個人所有空き家の活用検討を本格化

 国土交通省は空き家になっている個人住宅の利活用の検討を本格化する。有識者などで構成する検討会を設置し、具体的な検討を始めた。今年度中をめどに、報告書を取りまとめるとともに、空き家の管理や賃貸利用に関するガイドラインを策定する。あわせて、一般の所有者や利用者向けの普及啓発なども行っていく。
 全国の空き家は2008年の国の調査で約760万戸あり、そのうち約270万戸が個人所有し、今後も増加が見込まれる。相続手続きが行われていないものもあるなど、適切な管理が行われていないものが少なくない。自治体の中には対策として、補助事業などで管理実施や除却を促しているところもある。
 検討会では、こうした空き家を賃貸住宅として利活用するための方策を中心に対策をまとめる。所有者側、利用者側の両方の意向をくみ取り、賃貸化の各段階の課題を丁寧に抽出する。また、都市と地方とでは事情が異なるため、地域ごとに必要な方策をまとめていく。
 9月2日に開かれた初回の会合では、現状を共有したうえで意見を交換。賃貸借契約は貸主の負担が大きく、既成の枠にとらわれず、特別な枠での対応なども視野に入れて検討していくべきとの意見が出された。