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「いえかるて」の流通・活用めざし、標準化に向けた検討スタート

  住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会(東京都千代田区)が、住宅履歴情報「いえかるて」の流通標準化に向けた調査・検討に乗り出す。
 
 今回着手する「住宅履歴情報『いえかるて』の標準化・流通活用調査プロジェクト」は、国土交通省の「平成25年度住宅・建築物の先導的計画技術の開発及び技術基盤の強化に関する事業」の採択を受けて行うもの。
 「いえかるて」の活用を進めるにあたり、現状では次のような課題があるとする。
 ひとつは、情報サービス機関が共通ルールを定めて住宅履歴情報を蓄積しているものの、どのような情報を、どのような名称で蓄積するかの判断は各機関にゆだねられ、標準化されていないこと。情報を利用する側からみると、必要な情報の有無や所在がわかりにくく、流通しにくい一因になっている。
 また、情報サービス機関によってターゲットやサービスが異なることも流通を妨げる要因に。物件・顧客管理に重点を置いた工務店向けのサービスと、住生活支援に重点を置いたサービスとではデータベースの構造が違うからだ。

 そこで同協議会は2012年度、上記の課題を解消する「共通フェイスシート」を設計。そのうえで、今年度は次の4点に取り組むとする。
(1)標準化の検討:情報活用事業者などへのヒアリングを通じて活用性の高い「いえかるて」標準項目を選定
(2)流通管理システムの試作:共通フェイスシートをベースに「いえかるて流通管理プロトタイプシステム」を試作。約2000戸の「いえかるて」から共通フェイスシートの事例を収集し調査
(3)流通時の課題検討:「いえかるて」の流通運用時における個人情報公開の課題を抽出
(4)活用トライアル:(2)の調査をもとに効果を検証
プロジェクト実施のスケジュール