<ジャパンホームシールドは、業界初の「基礎地業設計サービス」を開始した。これは、木造戸建住宅の建物・基礎・地盤を総合的に検討して最適な基礎地業設計を提案するサービス。より高い安全性、信頼性を提供できるサービスとして、注文住宅を手がける住宅メーカーなどに訴求していく。>
基礎にかかる建物荷重に応じて改良杭を配置
建築基準法では一定以上の地盤の強さ(地耐力)を確保することを求めている。規定された地耐力を満たさない地盤上に住宅を建築する場合、地盤改良が必要になる。
地盤改良を行う場合、必要な地耐力を確保できるだけの改良杭の数を算出し、基礎の梁下に約2mの等間隔で配置することが習慣化している。
建物の荷重には偏りがあり、本来であれば等間隔に改良杭を施工するのではなく、荷重の偏りに合わせて改良杭の数や場所などを調整していく必要がある。しかし、地盤改良業者が建物構造、さらには基礎の状況などを考慮しながら、改良杭の数や場所などを検討することは難しいのが実情だ。
そこで、同社が地盤改良業者に代わって、改良杭の位置や数、さらには基礎まで含めて検討していこうというのが「基礎地業設計サービス」だ。
具体的には、地盤調査のデータや建物の設計図書をもとに基礎の構造計算を行い、それに基づき最適な改良杭の配置などを決めていく。
また、改良杭の配置とともに、基礎の設計も検討していく。地盤改良だけでなく、基礎設計も同時に検討することで、より最適な地盤改良、さらには基礎の仕様を提案することができるという。結果として、コストダウンにつなげることができる。
より安心・安全な住宅供給が可能に
同社が200棟の戸建て住宅を対象に行ったサンプル調査では、すべてのケースの改良工事費の平均を比較すると、「基礎地業設計サービス」を導入により約10%のコストダウンを実現できるという試算が得られた。
また、コストダウンだけでなく、より安心・安全な住宅を供給できるというメリットもある。 同社では、「基礎地業設計サービス」を、注文住宅を手がける住宅メーカーなどにアピールしていく。