芝浦工業大学(東京都江東区)は、国内で2例目となる「クロス・ラミネイティド・ティンバー(CLT)」という材料を使ったネット・ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)のモデルハウスを建築。1月29~31日に東京ビッグサイト近くで開催される「エネマネハウス2014」で展示する。
このプロジェクトは、経済産業省資源エネルギー庁の平成25年度「住宅・ビルの革新的省エネ技術導入促進事業」の一環として行われる「ZEHの標準化に係る調査・実証事業」に採択され実施するもの。
芝浦工大のテーマは「母の家2030ー呼吸する屋根・環境シェルターによるシェア型居住スタイル」。学生の母親世代が高齢となる2030年の住環境を考え、パネルと通気層で太陽エネルギーを最大限に活用する「呼吸する屋根」、寝室や水まわりなどの生活に必要な機能をユニット化した「環境シェルター」などを備える。
今回採用したCLTという素材は、ひき板を並べ、層ごとに板方向が直交するように重ねて接着した構造用パネルのこと。日本ではスギ原料のCLTが開発されているという。耐震性、気密性、断熱性に優れ、火がついても燃えにくい性質をもつ。「母の家2013」では、このCLTと伝統的なほぞ加工を組み合わせている。
50人超の学生が設計〜建設作業にたずさわる。CLTを採用することで現場施工がスピーディに。