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鉄骨ユニット「セキスイハイムM1」が未来技術遺産に登録

 1971年に積水化学工業 住宅カンパニー(大阪府大阪市)が発売した鉄骨ユニット住宅の第1号「セキスイハイムM1(エムワン)」が9月3日、国立科学博物館(東京都台東区)が主催する2013年度「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に選定・登録された。
 未来技術遺産の選定・登録は、次世代に継承するうえで重要な意義を持つ科学技術史資料、あるいは生活・経済・社会・文化に大きな影響を与えた科学技術史資料の保存と活用を図るために2008年度から実施されているもの。
 今回登録された「セキスイハイムM1」は、工場生産率の高いユニット工法により品質・性能・コストパフォーマンスを両立。良質安価な住宅の供給が急がれていた当時の住宅業界では、革新的な技術として注目を浴びた。1971年に発売、1974年に累積受注が1万棟を越え、同社が大手プレハブ住宅メーカーの仲間入りを果たすきっかけとなった。
 世界で初めて市場で成功したボックスユニットによるプレハブ住宅であること、工場生産の比率を上げたことで1万8000棟以上の販売を記録したこと、当時の一般的な建築単価5~6万円/m2(坪17~20万円)に対して4万円/m2(坪13万円台)を実現したことなどが未来技術遺産として評価された。

 現在、茨城県つくば市に実物棟を移築し保存しているという。